💼 院長からひとこと
こんにちは、みやこ鍼灸整骨院の院長です。お盆が明けると、部活の練習が一気に再開します。秋の新人戦や駅伝、記録会に向けて、走る量が急に増える時期です。そしてこの時期に決まって増えるのが、「走り出すと、すねの内側がズキズキ痛む」「練習中は我慢できるけれど、終わったあとにうずいて眠りにくい」というご相談——シンスプリントです。保護者の方からは「本人は成長痛だと言うので様子を見ていました」とお聞きすることもよくあります。ですがシンスプリントは、放っておくと痛みの範囲が広がり、最終的には走ることそのものを止めなければならなくなることがあります。逆に、早い段階で原因を整えてあげれば、練習を大きく止めずに乗り切れることも多いのです。今日は、すねの内側が痛くなる仕組み、気をつけたい「疲労骨折」との違い、ご自宅でできることを順番にお伝えします。
シンスプリントは「すねの内側の骨のふち」が悲鳴をあげている状態
シンスプリントは、正式には脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)と呼ばれます。痛む場所は、すねの太い骨(脛骨)の内側のふち。とくにすねの真ん中から足首寄りの下3分の1あたりに、ある一点ではなく、指2〜3本ぶんくらいの「線」や「帯」のような広がりをもって痛みが出るのが特徴です。
なぜここが痛むのか。骨の表面は骨膜(こつまく)という薄い膜でおおわれていて、ふくらはぎの奥やすねの内側を走る筋肉が、この骨膜に付着しています。走る・跳ぶ・急に止まるという動作を繰り返すと、そのたびに筋肉が骨膜をぐいぐい引っぱり続けることになります。回数が積み重なると、引っぱられ続けた骨膜がじわじわ炎症を起こす——これがシンスプリントの正体です。
はじめは「走り出しだけ痛いけれど、体が温まると気にならなくなる」という程度で済むことが多く、だからこそ見過ごされます。ところが進むにつれて練習中ずっと痛い→歩いていても痛い→じっとしていてもうずくと、痛みが出る場面が広がっていきます。「体が温まると消えるうちに手を打つ」のが、この症状の分かれ目です。
起こりやすいのは、中学生〜高校生の走る競技
シンスプリントは12〜16歳ごろにもっとも多く、16歳前後がピークとされ、中学生・高校生・大学生の部活動で圧倒的によく見られます。競技としては陸上(とくに長距離)・サッカー・バスケットボール・バレーボール・テニス・剣道・ラグビーなど、走り込みやジャンプ、急な発進と急ブレーキを繰り返すものが中心です。もちろん、久しぶりにランニングを再開した大人の方にも起こります。
引き金になる3つのこと
① 練習量が「急に」増えた
もっとも多い引き金が、使いすぎ(オーバーユース)、それも量が急に変わったときです。夏休みの合宿、お盆明けの練習再開、新チームへの切り替え、大会前の追い込み——体が慣れる前に負荷だけが跳ね上がると、骨膜が受け止めきれなくなります。「休み明けに張り切った1週間」のあとに痛み出す方が、本当に多いのです。
② 足のアーチが落ちている(扁平足ぎみ)
足の裏の土踏まずのアーチは、着地の衝撃を吸収するばねの役目をしています。アーチが落ちて、着地のたびに内側へ倒れ込むような足の使い方になっていると、すねの内側の筋肉が「倒れるのを止めよう」と働きっぱなしになります。その分だけ骨膜が引っぱられるので、同じ練習量でも痛みが出やすくなります。ふくらはぎや足首が硬いことも、同じように負担を増やします。
③ 硬い地面・合わない靴・すり減ったシューズ
アスファルトや体育館の床など硬い地面での走り込みは、衝撃がそのまま脚に返ってきます。またかかとがすり減ったシューズ、サイズの合っていない靴、クッションが完全にへたった靴を使い続けているケースも非常に多く見られます。「靴を替えたら楽になった」という方は珍しくありません。成長期は足のサイズも変わりますので、シーズンごとに一度は確認してあげてください。
気をつけたいのは「疲労骨折」との違い
すねの痛みで必ず区別したいのが、脛骨の疲労骨折です。おおまかな目安として、次のような違いがあると言われています。
シンスプリント…すねの内側の広い範囲(線状・帯状)が痛む。押すと「このあたり一帯」が痛い。走り出しに痛く、温まると軽くなることがある。
疲労骨折…ピンポイントで一点が痛む。その一点を指で押すと強く響く。休んでも痛みが引かない、片足で跳ぶと鋭く痛む、夜も痛むことが多い。
ただしこの2つは実際には見分けが難しく、はっきりさせるにはレントゲンやMRIなどの画像検査が必要になります。自己判断で「たぶんシンスプリントだろう」と練習を続けた結果、疲労骨折が進んでしまうことは避けたいところです。
🏥 医療機関の受診をおすすめする目安
次のような場合は、まず整形外科で画像検査を受けてください。一点を押すと飛び上がるほど痛む/片足ジャンプで鋭い痛みが走る/2週間以上休んでも痛みが変わらない/夜間もズキズキうずいて眠れない/足に力が入りにくい・しびれる。整骨院でのケアは、医療機関で骨に問題がないことを確認したうえで並行して進めるのが安心です。
こんなサインはありませんか?セルフチェック
お子さん本人だけでなく、保護者の方も一緒に確認してみてください。
- ☐ 走り始めにすねの内側が痛み、温まると少し楽になる
- ☐ 練習が終わったあと、すねの内側がジンジンうずく
- ☐ すねの内側のふちを指でなぞると、広い範囲が痛い
- ☐ 階段の上り下りやつま先立ちでひびく
- ☐ お盆明け・合宿明けから急に走る量が増えた
- ☐ シューズのかかとの外側だけ極端にすり減っている
- ☐ ふくらはぎが硬く、しゃがむとかかとが浮く
- ☐ 立った時に土踏まずがぺたんと床につきやすい
当てはまる項目が多いほど、「そのまま走り続けると悪化しやすい条件がそろっている」と考えてください。痛みが出る前の段階でご相談いただけると、練習を止めずに済む可能性がぐっと上がります。
ご自宅でできること
1. 練習後はまず冷やす
痛みが出た日は、タオルで包んだ保冷剤をすねの内側に10〜15分。熱っぽさやズキズキが強い時期は、温めるより冷やすほうが落ち着きます。
2. ふくらはぎと足首をゆるめる
壁に手をつき、後ろ足のかかとを床につけたまま前足を曲げて20〜30秒。ひざを伸ばした形と、軽く曲げた形の両方行うと、ふくらはぎの浅い層と深い層の両方に届きます。お風呂上がりに左右2セットずつを目安に。
3. 足裏のアーチを起こす
床にタオルを敷き、足の指だけでたぐり寄せる(タオルギャザー)を左右10回ずつ。ゴルフボールやテニスボールで足裏をゆっくり転がすのも、着地のばねを取り戻すのに役立ちます。
4. シューズを見直す
かかとのすり減り・クッションのへたり・サイズを確認してください。成長期は半年でサイズが変わることもあります。硬い地面ばかりで走っている場合は、土や芝のコースを混ぜるだけでも負担が変わります。
5. 「完全に休む」より「量を落とす」
痛みが強い時期は走る量を減らす必要がありますが、何もしない期間が長引くと、復帰したときに同じことが起こります。痛みの出ない範囲での自転車・水中歩行・体幹や股関節のトレーニングに置き換えて、体力を落とさずに脚を休ませるのが理想です。
当院でできること
みやこ鍼灸整骨院では、まず「どの動作で、すねのどのあたりが、どんなふうに痛むのか」を丁寧にお伺いし、痛む場所そのものだけでなく、その負担を生んでいる場所を一緒に確認します。シンスプリントはすねが悪いのではなく、足首の硬さ・足裏のアーチ・股関節やお尻の使い方・走るフォームといった脚全体の使い方の結果として出ていることがとても多いためです。
施術では、ふくらはぎの奥やすねの内側にこびりついたこわばりを手技でゆるめ、足首と足の指の動きを取り戻すところから始めます。炎症が強い時期には鍼灸によるケアを組み合わせることもあります。あわせて股関節やお尻の筋肉が働いているかを確認し、着地の衝撃をすねだけで受け止めない体の使い方をご提案します。
部活をされているお子さんの場合は、「今週はどこまで走ってよいか」「大会までにどう調整するか」という現実的なところが一番のご心配だと思います。当院では保護者の方にも状態をご説明し、練習との折り合いを一緒に考えます。「痛いなら全部やめなさい」ではなく、続けながら整える道を探す——これを大切にしています。広陵町を中心に、香芝市・大和高田市・葛城市など近隣エリアの学生さんのご相談も多く承っています。
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平日・土曜 午前 8:30〜12:00 / 午後 15:00〜20:00
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💪 JINgym(併設ジム)情報
シンスプリントを繰り返さないために大切なのが、着地の衝撃を脚だけで受け止めない体づくりです。当院併設のJINgymでは、お尻・股関節まわりの筋力づくり、体幹の安定、足首や足裏のトレーニングを、お一人おひとりの競技と状態に合わせてご提案しています。脚を休ませたい時期に体力を落とさないためのメニューもご相談いただけます。部活のパフォーマンスを上げたい学生さんも、まずはスタッフまでお声がけください。







