📋 もくじ
💼 院長からひとこと
こんにちは、みやこ鍼灸整骨院の院長です。ひざのご相談で、いちばんよくうかがうのがこの言葉です。「もう歳ですから、しかたないですよね」。
でも、実際にお体を診させていただくと、「歳のせい」だけでは説明のつかない部分がかなり残っていることがほとんどです。すり減った軟骨そのものを元に戻すことはできません。けれど、ひざにかかっている負担のかけ方や、ひざを支える筋肉の落ち具合、足首や股関節のかたさ——このあたりは、今日からでも手をつけられます。
ひざが痛いと、外出が減ります。外出が減ると、脚の筋肉がさらに落ちて、ひざの負担がまた増える。この下向きの循環に入ってしまう前にご相談いただきたい、というのが正直な気持ちです。
今日は、なぜひざの「内側」が痛くなるのか、女性に多いのはなぜか、そしてやめておきたい動作とご自宅でできることを、順番にお話しします。
「歩き出しの一歩目」だけ痛む——それが最初のサインです
変形性膝関節症のご相談は、たいていこんな小さな違和感から始まります。
- 座っていて立ち上がる、その一歩目だけズキッとする…歩き出してしまえば、そのうち気にならなくなる。
- 階段を「下りる」ときのほうが痛い…上るのは平気なのに、下りは手すりを探してしまう。
- ひざの「内側」を押すと痛い…お皿の下ではなく、内くるぶし側の、関節のすきまのあたり。
- 正座ができなくなった…床から立ち上がるのがおっくうで、椅子の生活に変えた。
- 朝や動き始めにこわばる…少し動かすと、5〜10分ほどでほぐれてくる。
- ときどきひざが腫れて、熱っぽくなる…水がたまっていると言われたことがある。
ここで見逃されやすいのが、「安静にしていれば治まる」という点です。休むと楽になるので、多くの方が受診のタイミングを何年も先送りにされます。ですが初期のうちほど、できることが多いのがこの症状の特徴でもあります。
なぜ「内側」ばかりが痛むのか
変形性膝関節症は、ひざの関節でクッションの役割をしている軟骨がすり減っていくことで起こります。そしてこの国では、すり減りの大半がひざの「内側」で起きることが知られています。
理由は脚のかたちです。日本人にはもともとO脚(内反膝)ぎみの方が多く、立って体重をかけたとき、体重の通り道がひざの内側に片寄ります。内側にばかり圧がかかり続けると、内側の軟骨と半月板から先に傷んでいきます。すると内側のすきまがさらに狭くなり、ますますO脚が進む——という悪循環に入ります。
| 段階 | 出やすい症状 | 生活での感じ方 |
|---|---|---|
| はじめのころ | 立ち上がり・歩き始めの痛み、朝のこわばり | 動き出せば楽になるので、まだ生活は変えていない |
| 進んでくると | 階段の上り下り、正座、しゃがむ動作がつらい。腫れや水がたまることも | 和式トイレを避ける、床の生活をやめる、外出が減り始める |
| さらに進むと | 平地を歩くだけで痛む、ひざが伸びきらない・曲がりきらない、O脚が目立つ | 買い物や旅行をあきらめる、活動量が大きく落ちる |
大切なのは、「軟骨のすり減り具合」と「痛みの強さ」は、必ずしも一致しないということです。画像で変形が目立っても痛みが軽い方もおられますし、逆に変形が軽くても強く痛む方もおられます。痛みには、ひざを支える筋肉の状態・体重のかけ方・関節まわりの炎症・足首や股関節のかたさなど、いくつもの要素が重なっています。だからこそ、変形そのものを戻せなくても、痛みのほうは変えられる余地があるのです。
女性に多いのには、理由があります
変形性膝関節症は女性に多い症状で、男性と比べて何倍もの差があるとされています。発症は40〜50代から増え、閉経の時期を過ぎるとぐっと増えていきます。理由として、次のようなことが重なると考えられています。
① 女性ホルモンの減少
女性ホルモン(エストロゲン)には軟骨を守り、関節の炎症をおさえる働きがあるとされています。閉経の前後でこのホルモンが大きく減るため、ちょうど同じ時期にひざの不調が出てくる方が多くなります。「更年期に入ってから急に」という方は、この重なりを疑ってよいと思います。
② ひざを支える筋肉が少なめ
ひざの関節は、まわりの筋肉に支えられてはじめて安定します。とくに太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)は、着地の衝撃をやわらげるブレーキ役です。もともと筋肉量が少なめのところに、加齢と運動不足が重なると、衝撃がそのまま関節に届いてしまうようになります。
③ 生活動作の積み重ね
床の掃除、洗濯物を干すためのしゃがみ込み、ひざを深く折りたたむ正座、和式トイレ、庭仕事——ひざを深く曲げる動作は、それだけひざの内側に大きな圧をかけます。長年くり返してきた分だけ、内側から傷んでいきます。
④ 体重の影響
歩くとき、ひざには体重の何倍もの力がかかります。ですので、体重が数kg変わるだけでも、ひざが受ける負担は大きく変わります。「痩せなさい」と言われてもつらいだけというお気持ちはよくわかります。ですから当院では、まずひざが痛くならない形で動ける状態をつくることを先に考えます。
🏥 こんなときは、先に整形外科でご相談ください
下のような場合は、まず整形外科でレントゲンなどの検査を受けていただくことをおすすめします。
・ひざが大きく腫れて、熱をもっている/触ると明らかに熱い
・ケガをした心当たりがあり、そこから急に痛くなった
・ひざが引っかかって動かせなくなる(ロッキング)、急に力が抜けて崩れる
・じっとしていても、夜眠れないほど痛む
・発熱をともなう、複数の関節が同時に腫れている
ひざの痛みには、変形性膝関節症のほかにも半月板や靭帯の損傷、関節リウマチ、痛風など、いくつもの原因があります。原因がはっきりするだけで、対応がまったく変わります。すでに整形外科に通っておられる方は、その治療を続けていただいたうえで、体の使い方や筋肉の面から一緒に整えていく形で問題ありません。
ひざのために「やめておきたい」動作
まず、減らすだけで楽になることから。がんばって何かを足す前に、こちらを先にお試しください。
- 正座と、深くしゃがみ込む姿勢…ひざを深く曲げるほど、関節にかかる圧は大きくなります。法事などでどうしても必要なときは、正座椅子を使ってください。
- 和式トイレ…立ち上がりの負担が大きいので、洋式を選べる場面では洋式に。
- 痛みが出るまでのウォーキング…「歩けば治る」と考えて、痛いのを我慢して歩き続けるのは逆効果です。歩数より、痛みが出ない範囲を優先してください。
- 階段を「下りる」動作…下りは上りより大きな衝撃がかかります。手すりを使い、痛くないほうの脚から下ろすと負担が減ります。
- ひざの深い曲げ伸ばしを何度もくり返す運動…深いスクワットやジャンプは、痛みがある時期には向きません。
ご自宅で今日からできる、4つのこと
目的は「軟骨を生やす」ことではなく、「ひざを支える力を戻して、関節に届く衝撃を減らす」ことです。どれも痛みが出ない範囲で行ってください。
1. 椅子に座って、脚をまっすぐ伸ばす(いちばん大事)
椅子に浅く腰かけ、片脚をまっすぐ前に伸ばして、つま先を自分のほうへ向け、5秒キープしてゆっくり下ろします。左右10回ずつ。ひざを曲げずに行えるので、関節に圧をかけずに太ももの前の筋肉だけを使えるのが利点です。テレビを見ながらで十分です。
2. あおむけで、ひざの裏を床に押しつける
あおむけになり、片脚のひざの裏で床(または丸めたタオル)を5秒間押しつぶします。左右10回ずつ。ひざが伸びきらなくなってきた方に向いています。伸ばす力が戻ってくると、歩くときのぐらつきが減ります。
3. お風呂であたためる。ただし腫れているときは冷やす
こわばりや鈍い痛みが中心のときは、湯船でしっかりあたためて、湯の中でゆっくり曲げ伸ばしをすると楽になります。ただし腫れて熱をもっているときは反対で、その日は保冷剤をタオルで包んで10〜15分冷やし、あたためるのは落ち着いてからにしてください。
4. ふくらはぎと足首をやわらかく保つ
意外に思われるかもしれませんが、足首がかたいと、着地の衝撃を足首で吸収できず、そのぶんひざが受け止めることになります。壁に手をついて、後ろ脚のかかとを床につけたままふくらはぎを20秒伸ばす。左右2回ずつで構いません。股関節のかたさも同じようにひざへ影響します。ご自身では伸ばしきれない・どこを伸ばせばよいか分からないという方は、マンツーマンストレッチで一緒に確認していきます。
当院では、ひざだけを診ません
ひざが痛いからといって、原因がひざにあるとはかぎりません。当院ではまず、立ち方・歩き方・体重の乗せ方を確認します。そのうえで、次のような順番で整えていきます。
- ひざまわりの炎症とこわばりへの対応…痛みが強い時期は、まず刺激を落として、腫れや熱を落ち着かせることを優先します。
- 太ももの前・後ろ、お尻の筋肉の調整…かたく縮んだ筋肉がひざを引っぱっている場合、そこをゆるめるだけで曲げ伸ばしが楽になることがあります。
- 足首・股関節の動きを取り戻す…上下の関節が動くようになると、ひざが肩代わりしていた仕事が減ります。
- 鍼灸によるアプローチ…深いところのこわばりや、慢性的に続く痛みには、鍼でのアプローチが向く場合があります。刺激の強さは調整できますので、鍼が初めての方もご相談ください。
- ご自宅でできる運動の提案…上の4つを、その方の生活とお体に合わせた形にしてお渡しします。
変化のスピードには個人差があり、どなたにも同じ結果をお約束するものではありません。ただ、「痛みが出ない範囲で動ける」状態を保てるかどうかが、その後の何年かを大きく分けるのは確かだと感じています。
「歳だから」で、行きたい場所をあきらめないでください
ひざの痛みで本当につらいのは、痛みそのものよりあきらめが増えていくことだと思います。孫の運動会を見に行くのをやめる。旅行の誘いを断る。買い物を人に頼む。そうして動かない日が続くと、脚の筋肉はさらに落ちて、ひざの負担がまた増えます。
当院は広陵町にあり、香芝市・大和高田市・葛城市・河合町・上牧町からもお越しいただいています。「まだ我慢できるうちに来た」という方ほど、選べる手が多く残っています。整形外科に通いながらのご相談でもかまいません。当日受付・夜20時まで・LINE予約にも対応しております。階段の一段目でためらう毎日を、そのままにしないでください。
🗓️ 本日の診療・混雑のご案内
本日は通常診療です。ご予約・当日受付ともに承っております。ひざの痛みのご相談はもちろん、肩こり、腰痛、頭痛、部活動でのスポーツのケガ、交通事故後のお体のことでお困りの方も、お気軽にお越しください。
平日・土曜 午前 8:30〜12:00 / 午後 15:00〜20:00
日曜 8:30〜13:00(午後休診)
木曜・祝日 定休日
🌙 夜間予約のご案内(20時以降)
「仕事のあとでは間に合わない」「家族の用事がすんでからにしたい」という方へ、20時以降の夜間予約もLINEから承っております。お仕事帰りにそのまま、ご家族の送り迎えのあとに——通いやすい時間をご相談ください。
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💪 JINgym(併設ジム)情報
ひざを守るいちばんの土台は、太ももの前の筋肉です。とはいえ、痛いひざで自己流に運動を始めると、かえって悪化させてしまうことがあります。当院併設のJINgymでは、ひざに不安のある方・運動が久しぶりの方にも、ひざを深く曲げずにできるメニューを、その日の状態に合わせてご提案しています。「痛くならない範囲で、脚の力を戻していく」——遠回りに見えて、いちばん確かな道です。まずは体験からご相談ください。







